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C++

モダンライフサイクルに対応した業務アプリケーション

Author: h.mohri

2018年01月にWindows CentralでDaniel Rubino氏が次世代Windows「Polaris」について書いていました。この「Polaris」はWindows Core OS(OneCore+CShell)を基盤とし、レガシーコンポーネントを削除しモジュール化するビッグプランです。一方、Windows 7が2020年1月にサポート終了します。さらに、2015年に最初にリリースされたWindows 10は昨年サービス終了しました。これは、モダンライフサイクルポリシーに準拠しています。2015年のWindows 10と、最新のWindows 10 (1803)は別物ということになります。

 

今年5月の、AdDuplexレポートではWindows 10 1803が50パーセントのシェアで1709が43パーセントでした。これを見てもわかるように、90%以上がCreaters Update以降の新しいWindows 10であることが確認できます。

利用者は、1803にアップデートしていることや、その存在にも気づいていないこともあります。

 

アプリ開発に関してはどうでしょうか?Delphi / C++Builderの場合、バージョン2007を含むそれ以前の旧バージョンでは文字列やVCLのテキスト表示は古いマルチバイト(CP932)です。Windowsが、いつまでこのCP932で表示できるのかはわかりません。XE8, 10 Seattle, 10.1 BerlinはWindows 10に対応していますが、Creators Update(1709)やAnniversary Updateには対応していません(※3)。最新のWindows 10でのアプリ開発には、10.2.3 Tokyo以降の開発環境が必要です。開発ツールは、常にWindows 10のモダンライフサイクルに対応していくことになります。

 

業務アプリケーションも同じく、Windows 10のモダンライフサイクルポリシーを考え、開発をすすめる必要があるでしょう。そして、このライフサイクルに対応できて、はじめてWindows 10対応といえます。しかし、日本の業務アプリ開発手法の多くは、いまだにウォーターフォールモデルです。開発が完了し、納品後システムは十数年使い続け、やがて塩漬けとなります。モダンライフサイクルに対応する開発手法と、開発者が常にシステム再構築できる環境を、整えていくことが業務アプリケーション開発でも重要な課題となるでしょう。

その他、旧バージョンからマイグレーションする場合のDelphi/C++Builder アップグレード支援コンサルティング・ヒアリングシートを用意しております。このフォームは、無料で診断を受けることができます。

 

Windows 10時代のVCL活用指針

VCL(Visual Component Library)は、Delphiのファーストバージョンから続くコンポーネントライブラリです。Windows APIをカプセル化し、簡単なドラッグ&ドロップ操作で、高機能なWindowsアプリケーションを構築できるため、広く活用されてきました。モバイルをはじめとする多様なプラットフォームが普及した現在、VCL はその役割を終えたのでしょうか?その答えは明確に「ノー」です。本書では、Windows向けのアプリケーションを構築する開発者が、今後のテクノロジーの変化を見据えた上で、どのようにコンポーネントライブラリを選択し、アプリケーションを構築してゆけばよいのか、その指針を解説します。

ホワイトペーパー

 

※3 The following information pertains to running the IDE on Windows 10 Creators Update, not to running compiled apps on Windows 10 Creators Update (except when many runtime packages are used).

There are known issues with the way DLLs and runtime packages are loaded and relocated in memory in Windows 10 Creators Update. These issues cause a significant slowdown in the debugger, but also at runtime. While we are investigating, consider holding off moving to Windows 10 Creators Update as your development environment. 

 

 


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